0を発明した男

数学 統計

まず、皆さんが普段使用されている「0〜9」の数字は、「アラビア数字」と呼ばれます。

実は、この「0〜9」の数字としての「0」の概念は、
7世紀にインドの数学者・天文学者ブラフマグプタの著作物「プラーマ・スプタ・シッダーンタ」で確立されたと言われており、
この書物で紹介されている計算法は現代の考え方に近いです。
(ただし 「0 ÷ 0 = 0 」と定義しているところは現代と異なっている。)
※これが「インドはゼロを発見した国」と呼ばれる理由でもあります。

上記のことを、「0の発明」と言ったりすることもありますが、一体なぜ「発明」とまで言うのでしょうか。

まず、これを説明するには、この「0の発明」前の時代の話をしなければなりません。

そもそも数字の「0」ですが、他の数字と明らかに性質が違います。
例えば
①リンゴの数を数えるときに、「1個のリンゴ」とは言うが、「0個のリンゴ」とは言わない。
②「1÷0=y」と置いたとき、「1=y×0=0」となり、「1が0と等しい」という奇妙な結果になってしまう。
また、「1÷0=y」の「1」を他の数字に置き換えても結果は同じなので、「すべての数は0に等しい」ということになってしまう。
※このことにより、現代の数学では0の割り算はやってはいけない禁止事項になっています。

こういった背景もあってのことでしょうか。
「0」の概念は、当時のヨーロッパの人達を悩ませていました。

そこで、「0の発明」前の時代では、どのようにして計算をしていたかの具体例が以下です。

■ローマ数字を用いた計算

ローマ数字と用いた計算の前に、ローマ数字とアラビア数字を以下の表に示します。

ローマ
数字
LCDM
アラビア
数字
12345678910501005001000

※ローマ数字には、「0」にあたる記号はありません。
(「109」のように途中に「0」がある場合も、「CⅨ」と表記する為、「0」を必要としないわけです。)

では「23+28」をローマ数字を使って計算してみましょう。

23→XXⅢ
28→XXⅧ

23+28=XXⅢ+XXⅧ=XXXXVⅢⅢ=XXXXVVⅠ=XXXXXⅠ=LI
(私達が普段使用しているアラビア数字で表記すると、「LI」が「51」です。)

こういったように、1秒くらいで解けそうな問題でもローマ数字を使った計算だと時間がかかってしまいます。

しかしながら、今は、このような計算をする必要がありません。

さて、これで、なぜ「0の発明」とまで呼ばれるかの理由がわかったかと思います。

■「0の発明」後の世界(まとめ)

上記以外にも「0の発明」により数の世界が変わったことがあるので、
以下にまとめます。

①「0」を基準として、「正の数」「負の数」と言う概念が生まれた。
②どんな数でも簡単に「0〜9」の数字だけで表すことができる。
(漢字で数字を表す時は、「万」「億」「兆」と4桁ごとに新しい漢字を用いてあげなければならない。)
③計算が簡単になった。
(これは上記のローマ数字での計算と比較して貰えば一目瞭然かと思います。)
④分数で表していたものが少数でも表せるようになった。

以上が「0の発明」についてでした。

最後に、うまく言えないですけど、

「0」ってすごい。

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